連作障害の対策

先週はじゃがいもで起こる連作障害について、詳しく解説しました。今回はPAUL POTATOをはじめとするプランター菜園でできる連作障害に関する対策をご紹介します。

連続でじゃがいも(ナス科の野菜)を育てない!

植物には種類によってかかりやすい病気や、土のなかで不足しがちな栄養素があります。そのためじゃがいもや同じ科であるナス科の「ナス」「トマト」「ピーマン」といった野菜を、同じ土で連続して育てないことが大切です。

プランター菜園なら土のローテーションも決して難しいものではありません。こうした対策が難しい場合は土の処分を依頼するなど、できるだけじゃがいも

種いもは購入したものを

できるだけ家庭菜園にかかる費用を節約したいという思いから、家庭菜園で収穫できたじゃがいもの一部を次の種いもとして保存しておきたいと思う方も多いのではないでしょうか。また食べようと保管していたものの、芽が大きく育ってしまったいもを植えてしまおう、ということも。しかしこうしたいもは病気や害虫を発生させ、じゃがいも菜園を壊滅させてしまう原因になることがあります。

じゃがいもは、表面に現れていなくても病気などを持っている可能性があるのです。一度育てたじゃがいもにはこうしたリスクがあり、表面上では区別がつきません。

農協やホームセンターなどで「種いも」として販売されているものは厳重な管理下で病原菌を持たないよう対策されています。できれば種いもは収穫したものを保存せず、毎年購入するようにすることが連作障害の防止にもつながります。

ちなみに、じゃがいもの種いもを海外から輸入する場合、ジャガイモシストセンチュウといった病害虫を持っていないことを証明するため一度厳重な管理下で栽培し、病気が発生しないことが求められています。

もちろん、スーパーなどで販売されている食用のじゃがいもは、種いもにするのは避けるようにしてください。

 

害虫に抵抗性のある品種を選ぼう

じゃがいもの品種改良は「インカ」のような味に特徴を持たせたものだけではなく、ジャガイモシストセンチュウなどの害虫に抵抗性を持たせる目的でおこなわれることも少なくありません。「男爵」「メークイン」といった昔ながらの品種はこうした面で、育てるのが難しいともいえるのです。

逆に「初心者向け」とPRされている品種はこうした害虫の抵抗性を持たせたものも多いです。

代表的な品種について、病害虫への抵抗性をまとめましたので参考にしてみてください。

 品種 モザイク病 粉状そうか病 青枯病 シストセンチュウ
男爵 - - - -
メークイン - - - -
キタアカリ - - -
ニシユタカ - - - -
インカのめざめ - -
キタムラサキ - - -
デジマ - - -
普賢丸 - - -
さんじゅう丸 - -
北海こがね - - -
トヨシロ - - - -

シャドークイーン

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とうや

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*農林水産省「令和元年度いも・でん粉に関する資料」より抜粋

 

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