じゃがいもの品種紹介:ニシユタカ
今回は西日本を中心に広く栽培されている品種「ニシユタカ」についてご紹介します。
ニシユタカ(西豊)は長崎県で開発された、春・秋どちらの栽培にも適した品種です。春じゃがいもでは作付けシェアの5.4%ですが、秋じゃがいもでは55.4%を占める主力品種となっています。
いもがとくに早く育ち、かつ多く収穫できることから日本最大の産地・北海道よりも九州地方で栽培が盛ん。とくに長崎県・鹿児島県で多くのシェアをほこります。そのためニシユタカの交配元であるデジマとともに春・秋両方で栽培されることが多く、「冬の新じゃが」の場合この「ニシユタカ」が並ぶことも少なくありません。
ただ病害虫への耐性はもっていないため、家庭菜園で育てる際には手入れを怠らないようにしましょう。慣れていないうちは「さんじゅう丸」など、育てやすい品種を選択することもコツのひとつです。
ニシユタカは粘り気のある肉質のため煮崩れしにくく、肉じゃがやカレーといった煮込み料理に適していることが特徴です。「新じゃが」というと皮をむかずにじゃがバターとして楽しみたいところですが、肉質にあった料理の仕方も楽しんでみてくださいね。