じゃがいもの品種紹介:男爵いも

今回はじゃがいものなかでもっとも有名な品種のひとつ「男爵」について紹介します。

男爵いも

「男爵」は日本国内でもっとも栽培されている品種で、全国の作付シェアの16.5%を占めています(平成29年データ。令和元年度いも・でん粉に関する資料による)。丸くゴツゴツとした姿は多くの人が思い浮かべる「じゃがいも」の代表的なイメージでしょう。

 

品種名は明治41年(1908年)、川田龍吉男爵が海外から取り寄せて試験栽培したことに由来するといわれています。そのため「男爵」という呼び方は日本独特のもので、海外では「Irish Cobbler(アイルランド人の靴修理屋。この品種を発見したといわれる人物の職業)」「Eureka(ギリシャ語で「発見」という意味)」と呼ばれることが多いです。昭和3年に北海道にてメークインとともに優良品種として指定され、現在でも生産量の多くを北海道が占めています。

 

マッシュポテト

じゃがいもの肉質は粉っぽく、ホクホクとした食感が特徴です。そのため油で揚げてフライドポテトやポテトチップスに、潰してコロッケやマッシュポテトなどの料理に適しています。またじゃがいも単体で熱を加え、じゃがバターとして楽しむ方法も。一方で長く煮込むと煮崩れしてしまうため、カレーなどにはあまり向かないといわれています。

 

日本で古くから育てられてきた品種ということもあり、病気や病害虫に対する耐性は高くありません。そのため家庭菜園で育てる際は同じ土で2シーズン以上続けて育てることは避け、ほかの野菜(ナス科以外)と組み合わせることがおすすめです。

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